7月30日31日と東京へ行ってきました。
30日はアーティストのともだちと『新世代への視点』をまわりました。銀座京橋の現代美術画廊の共同企画です。
ギャラリーKの加藤崇展、とても良かったです。見る前とあとで自分がはっきりと変化していました。
なびすの釘町一恵展、抽象なのに仏画のようで力作で、なんか尊敬してしまう。
ギャラリーQの若い作家、上手い、達筆、そして新しいっぽい今っぽい表現。作家は自信満々で画廊にたつ、その自信の根拠を知りたく思いました。
ギャラリーなつかは小品展がとても楽しかったです。
ほかにもいくつかがんばったけれど暑くてとても全部はまわれない。画廊まわりで熱中症になってもなあ。
『新世代への視点』ではなかったけれど、資生堂ギャラリーのヘルシンキスクールの写真、すごく美しかった。メゾンエルメスの名和こうへい展も。
こんなに長い時間銀座にいるのはひさしぶりだねえと言いながら、夜はいっしょにつばめグリルでハンバーグを食べ、いろいろ話して、シンプルに厳しく生きる彼女から元気をもらいました。
翌日は一人で行動。青山のトキアートスペースでのブックアート展へ行くと決めていたが開廊まで時間があるので森美術館でアイ・ウェイウェイをみる。
2007年のドクメンタで中国人1001人をドイツに連れて行くということを作品にした人、北京オリンピックのあの『鳥の巣』を考えた人、という知識しかなかったが、桁外れな作家でした。
中国の現実をたんたんと映す映像作品は1本みるには150時間もかかる。15分はみたか。
その15分からでも、こうした暮らしの中に現代美術が生まれる不可思議と圧倒的な力との両方を感じました。変わって行く地平、生み出されて行く場所には渦巻くエネルギーがあるようです。
1001人のドキュメンタリーは面白くて一時間以上見てしまいました。これも全部見ようとすると2時間以上。
午後も遅くなってから青山へ。ドイツにすむアーティストの友人の作品を見にいくのが主要目的。小品でも、美しくしっかり作られた仕事を見ると背筋が伸びます。
全体の印象として画廊にある本の作品は読むものであるより見るものであったほうがしっくり来ると感じました。ともあれいろいろあって楽しい展覧会でした。