歯が痛くて休んでいたらレポート熱も急冷してしまったところへ図書館で美術手帖の9月号を見たらさらに冷えこんだけれど写真だけでもあげておこうと思います。
廃屋もよいけれど野外の里山アートはやはり楽しいと思いました。
この国際トリエンナーレはこれからもずっと続くのでしょうか?
企画者はミュンスターの彫刻展を意識していると誰かに聞いたことがあるけれど、両者は随分違うもののように感じます。
芸術は誰のためのものなのか、という根本的な問題があらわになります。
直接市民を楽しませるものになり得なくても、企画者と作家の共同作業でレベルの高い作品(展示)が生み出せれば、社会全体の文化度はあがる、という考え方もあるでしょう。おもねらないほうが潔くみえますが、現実を前にしてできない相談だというのもわかります。塩田千春はじめ何人かの外国の作家はおもねらなかったのでしょう。
一方、目の前の現実から出発するのが表現の基本だとすれば、集落の記憶やモノ、人々の時間をテーマにすることは作家の良心の反映にほかなりません。
ヨーロッパと日本に文化度の高低があるのではなく、ミュンスター市民と妻有の集落の人たちはまったく別のカテゴリーに属しているのだろうと思います。
こうした試行錯誤のプロセスをずっと見せながらこの国際展は続いて行くのでしょうか。私はまだもっと見たいので5回展があったらまた行くのではないかと思います。
なにより棚田がとても美しいのです。