三つの写真展を見ました。
原美術館 ウィリアム・エルグストン
絵画としての写真。絵画というよりはドローイング、かな。川内倫子ももしかしたらこの人から始 まったのではないかと思うような、絵画性。ドローイングを並置する写真作品も面白く見ました。
資生堂ギャラリー 「チェコ写真の現在」
中欧の写真といえば故・長船恒利氏のヤロミール・フンケ研究なのですが、この写真展を見てようやく長船氏の研究が理解できたというか、彼はすごいことをやろうとしていたんだということがわかりました。そして中央ヨーロッパにこそモダニズムの本流があったという彼の主張も、もしかしたらそうかもと思えたのでした。モダニズム写真でいえば今回のチェコの作家のほうがブレッソンよりいいのではと思いました。
そして歴史研究もさることながら、現代チェコ写真、とてもよかった。ちょっと流行の「扮する」写真も個人的な体験を普遍性につなげる、すぐれたものでした。「扮して」みたくなりました。
東京都写真美術館 オノデラユキ
名前だけはよく知っていて作品をよく知らない作家ベストスリーだったのでともかく行ってみたのです。すると、オノデラユキは和製ソフィ・カルでした。もちろんソフィ・カルが好きな私には好みの作品でした。作品の制作のために文字通り地球の反対側に行って、ポラロイド一枚撮ってくる、なんて!!!
でも、和製なんとか、とつけてしまったら、それで終わりな感じがして、ちょっと違うかな、とも思います。
また写真を撮りたくなっていて、そして実際撮っています。