3月19日
メアブッシュ。
帰国フライト前日、実質最後のドイツ滞在。
午後4時にクレーフェルトのアーティスト宅にお邪魔する予定を入れていたので、午前中はのんびり近所のスーパーでお買い物。
チーズもパンもソーセージもハーブの紅茶も香辛料も、日本で買えない美味しいものがたくさんある。今回は大好きなビーツも買った。
ドイツに来て日本食が恋しいと思ったことは一度もない。ドイツに限らず、どこに行ってもその国のご飯を珍しがって美味しく食べられるくいしんぼうの自分でよかったとよく思う。もちろん、異国で食べる味噌汁は本当に美味しいのだけれど。
さて、バーバラ・アダメックさんはクレーフェルト在住のアーティスト。
2003年の浜松とクレーフェルトの交流展の前にオーガナイザーの池本さんとともに前年にクレーフェルトを訪れた際にふたりしてホームステイさせていただいたご縁で、まだ関係が続いている。
バーバラさんの夫でやはりアーティストのルードヴッヒ・ベルテンブルーグ氏は現在骨癌の闘病中。その看病の中、バーバラさんはご自宅に招いてくださった。
ドイツ語がネイティブ並みの友人が彼女とドイツ語で話すのを必死に聞き取る。
こんな内容だった?と友人に日本語で確かめると全然違う。ああ、私のドイツ語はまだまだ道は遠い。
美味しいケーキとお茶の楽しい時間に、2007年に知り合った建築家のシュミットさんが合流。放射能汚染の話をみんなで語った。
2007年に個展をさせていただいたクレーフェルトのギャラリーメタヴェーバー、今日はフィニサージュということで4人で赴く。
メタおばさんにiPadでプレゼンをした私。バーバラさんもシュミットさんもせつこさんも応援してくれた。
ギャラリーオーナーのメタおばさんは、とても丁寧に作品を見てくれたけれど、こんな貧相な資料ではダメなんだと、圧倒的な至らなさを思い知る。
私は一体何をしているの?何をして来たの?
それは、日本でもベルリンでもクレーフェルトでも同じこと。
その、言い訳出来ない事実を突きつけられた日、それが私のドイツ最後の日となりました。
本当は気づいていたのに、改めて顕在化しただけとも言えます。強い気持ちで受け止められました。あとはやるだけ。
最後の晩餐、せつこさんがでっかいステーキを焼いてくれました。ご主人と三人でこれまたディープな会話をして夜は更けました。すべてOK!!!!