11月26日
エマギャラリー個展搬入の日。
早朝に起き30分でドローイング覚え書き的ステイトメントを書く。
昨夜は全然書けなかったのにさらっと文章が出来上がった。
急ぎアトリエに向かい、気になっていた最後の小品を仕上げる。
これも昨日は全くすすめられなかったのにあっという間に完成した。展示するかは未定だが額装までやれた。
いつもながら本番間際の自分のこの集中力と瞬発力には驚くばかり。つまり締め切りぎりぎりまで未完成でもなんとかなる。すべてこの泥縄で切り抜けて来たのかも我が人生。
自宅に取って返し朝ごはん。ごはん、つみれ汁、しゃけ、温野菜サラダ、りんご。
まだ出発には時間があり書けていなかったお礼メール2通送信、スタッフと自分用のお弁当制作。そして、作品を積んだ水色のフィットとともに出発、午前9時20分。
ギャラリーに着くともう佐野君と寺田さんが待っていてくれた。午前11時。
ギャラリースタッフの青島さんだけでなくオーナーの大矢さんまで相当手伝ってくれた今回の展示。終了は午後7時。8時間もかかるとは思わなかったけれど、たしかにそういう展示だった。
イメージしていたものとは違う展示になったけれどそれはよい結果だったと思う。
現場に行かなければわからないこと、現場で作品を広げなければ見えないことが確実にある。
ギャラリー始まって以来の大胆な展示と言われる。褒め言葉で。
この展開になったのは展示スタッフのおかげ。ありがたい。
用意して行った作品のうちタブロー3点の展示をとりやめる。
額装ドローイングたちも、もう引っ込めようかと思ったが、やはり毎日のtoday's piece 見せたくて欲張った。
これが良かったのかそうでないのか、今もわからない。帰りの車中はずっとこのことを考えた。
きっと会期中にその答えが出るだろう。
否、と出たとしても、次の展示の踏み台とすればよい。
佐野君に『乾さん若いですね』と言われる。
見た目のことではない。
作品が若々しいですね、という意味でということだそうだ。
24才の青年アーティストに言われた最高の賛辞、嬉しい。
美しい、よい空間になったと思う。
今更だが、オープニングレセプションもトークイベントも何も無しで、ただ純粋に作品を見てもらうようにすればよかったかもしれない。
飲み食いしたり、椅子を出したりしたら、せっかくの作品空間が、と思う。
何もない、純粋な空間で、静かに作品を見てもらえたら。。。
ともあれ、明日はオープニング。
丸山研二郎さんのギター演奏会とパーティーと。
楽しみにしていたい。