7月29日
竹橋から銀座へ
ギャラリー幽玄
ドイツから戻って来たTEGAMI5年目展で知り合ったCHAPAさんの個展。
幽玄オーナーの佐藤さんとは知り合いですがギャラリーをたずねるのは初めてです。
TEGAMI展で何度も浜松に来てくださったCHAPAさん、実はアートを始めたのはさまざまな経験を積んだあとのこと、といった自分語りを浜松でたくさんしてくださいました。いろいろなことを切り拓いてくれた女性の先輩です。作品はとても自由でした。
そのあと銀座の現代美術の画廊共同企画『新世代への視点』をまわるつもりが、もう時間がありません。
資生堂ギャラリー 石内都展 にすべりこむ。
3月にフリーダ・カーロの遺品撮影のドキュメンタリー映画を浜松でみていて、浜松での石内さんのトークにもおじゃまし、TEGAMI展にも出していただいた経緯で作品の直接授受までした光栄もあり(石内さんの作品が数日私のアトリエにありました)、こういってよければ、展示は以前よりすこし身近なものに感じられました。作者を知っていて作品を見る、という行為とはこういうことかもしれません。
それにしても、、と思う。
彼女はなぜいつもこうやってど真ん中の女性の代弁者となり得るのだろう。
初めてみた石内作品は『40才』。
40才のおんなたちのからだの部分、かかとや手やひじなどをクローズアップで撮ったものでした。
その皮膚感覚、対象への感性は、女性だけのものだと共感しました。
その後、横須賀を撮ることで、少女時代にけりをつけ、母の遺品を撮ることで、母と娘の相克を決着させ、ヒロシマの作品で、自由に羽ばたいて行った。ああ、わたしもそんなふうに過去を作品で結論付けて前に進むということをしてみたい、石内作品をみるといつもそう思います。
そして同時に、その真逆のことで表現したいしなければという思いも生まれるのです。
私においてはいつもそんな気付きをもたらしてくれる石内都さんです。
今回のフリーダは、遺品を私的物語りに埋没させない強さと美があった写真だと思いました。
彼女も変容してゆくのでしょう。