7月×日
掛川市二の丸美術館 川邉耕一展 森のかたち
対談の企画の日にどうしても都合をつけられず、別の日に行きました。
川邉耕一さんの作品は90年代後半から拝見して来ました。
高校教師としてフルタイムで働きながら、しかも責任ある立場で美術教育の現場に貢献しながら、質も量も落とさない制作と発表のすがたに、これまでただただ感服して来ました。
今回も、見応えのある大作ぞろいでした。
すごい、このサイズの作品をいったいいつどこで描くのだろう。
川邉耕一さんの抽象は私とはちがって一貫して外からのものです。
アメリカ在外研修から帰ってからの作風に変化があるなとおもっていたのですが、そのことについて、静岡県立美術館学芸員の川谷さんが、とてもわかりやすいテキストを添えていらっしゃいました。それを読むことができてよかった、と思ったのはきっと私のほかにも大勢いらっしゃったはずです。
学芸員さんが、作家の仕事をわかりやすく伝える仕事をべつの美術館でもこんなふうに行っている、理想的なありかただなあと感心しました。
掛川に住む版画家柳沢紀子さんもトークゲストのひとりであった今回の企画。
どんなお話だったのかなあと思います。
特に、外からの抽象の根拠が、このごろは『ひらがな』という、すでに抽象化されたものからであったことについて、とても知りたく思いました。
(これを書いている八月末にもギャラリートークがあったようですがそこにも行かれませんでした)