ブックトリエンナーレに出そうかな、と始めた制作だったが、般若心教の写経みたいな成り行きになってしまって、なんでこんな作品作っているのだろうの日々であった。しかし、それもようやく終わった、、、(中身だけは、だけど。まだ装丁が残ってる)。キッチンは言うに及ばず、新幹線の中でも歯医者の待合室でも作業し続けた、、。この数日間はあらゆる家事を後回しにして終わらせたのにやっとこれかよ!の作品なのが悲しいが、まあいい、終わったぞー!
数日前に次男の中学校の校長先生が突然家庭訪問に来たのだが、その時も制作中だった。寒い中、どら焼きまで持ってきてくれたのに、当の本人には会えそうにないし、そのまま帰ってもらうのもなあ、と思ってうっかり『どうぞ』と言ってしまったが、しまった!居間は洗濯物の山だし床の間のある和室は布団が片付けてない、、。ストーブついててあったかいから、キッチンでいいか、と台所にお通しした。テーブルの上の作品を見て『ほう、お母さんは原文で小説をお読みになるのですか。』と言われ返す言葉が見つからなかった。確かに全部が英語だけど。折しも私はお汁粉食べたいな、と小豆を煮ながら制作中だったので、『あのう、校長先生、お汁粉はお好きですか。よろしかったらいかがですか』とすすめてみたが、きっぱりと断られた。
台所のテーブルで私と差し向かいになって校長先生は言うのだった。『お母さんもね、うちにこもってないで、学校に出てきなさいよ。』『は、私が?』『そうです、お母さんが出てくればいいんです、そうすればね、先生方も息子さんのことをもっと考えてくれます』そう言われて初めて気づいたのだが、『私だって学校なんか行きたくない!』のだった。でも、私は子ども時代ずーっといい子だったので、校長先生にそんなこと言われちゃったら、断る術を知らない。それで私は心にもない返事をしてしまう。(後日談だが、いい子の私は、返事だけしておいて約束をホゴにするなんてことができないので『お伺いします』と担任にFAXしたところ、担任があわてて家庭訪問に来てしまったというのはその二日後のこと。)
何の話を書いていたのかさっぱりわからなくなってきた。この校長先生は種から花を育てるのが大好きな方で、この前の家庭訪問の時は花の苗をたくさん持ってきてくれた。それで私は荒れた庭を手入れして、花壇やプランターに苗を植え、今はナカナカいい感じに咲いている。
いつも、息子には会えないのだが、『無理せんでいいですよー』と帰っていく。
支離滅裂は『写経』の作業で疲れ過ぎたせいにしておこう。
あとは装丁だけ。あしたやれるかなー。