搬入二日目
アートセンターに九時半に着くと、もう中野さんと黒岩さんが待っていてくれました。やがて磯部さんも現れて、今日は四人での作業。3人の若者は、歳は違えど、デザイン専門学校での私の授業を受けていてくれた人たち。授業を離れても、こうやって、くじドロを愛し、サポートしてくれること、本当に嬉しいです。今日もまた、一人では出来ないくじドロのワークでした。
総数約5000点を全て展示する、これが今度の企画での最大のことですが、今日一日で1000枚行ったかなというところ。レイアウトを考えたり天井から吊るす部分をやったりしていたので、まあ、妥当な進度でしょう。
2008年、遠州横須賀街道ちっちゃな文化展で初めてやったくじドロの作品は全部自分ではりました。くじドロの履歴と乾久子CVのノリパネのまわりに。
迷子になった六年生 王様の長すぎるひげ ダンゴムシの足
懐かしい作品に再会しました。ああそうだったね、あなたのこと覚えている、覚えているなんてもんじゃない、決して忘れない、そんな風に思った作品が何枚もありました。
全くの思いつきで、手探りで始めたくじびきドローイングでした。それでも、最初からテプラで印字していたのですね。作品を見るとまだ文字は赤や青ではなく黒でした。紙はハガキサイズで、テプラテープが狭そうに貼られています。チームくじドロなどまだ存在していなくて、ママ友の園子さんと休日の夫をかり出して、遠州横須賀の歯医者さんのガレージで始まったくじびきドローイングワークショップ。チラシはもちろん、看板も、のぼり旗もなく、くじ用紙は包装紙の再利用、ドローイング用紙は、画用紙色画用紙コットン紙にワトソン紙と様々で、きっと自分の制作の余り紙を使ったのですね。作品を見るとセロテープがついたままだったりして、ひっつき虫にもまだ出会えてなかったことがわかります。
なんでこんなにムキになっているんだろうと時々思うことがありますが、今日、この、くじドロ初期作品を一枚ずつ貼りながら、続けて来てよかったのだ、この、まだ赤ちゃんだったくじドロを大きく育て来たんだなあと思いました。
そして、こういう気づきのために、今回の展覧会があるのだろうということもわかります。
100分の1、それが妥当な数値だと思うようになったこの頃。何の数値か、それは、作品を発表して、それを理解し共感してくれる人の割合。
5000枚のくじドロ作品全てを見てくれる人が、来場者の100人に一人いたら、ある意味数値目標は達成ということだと思うけれど、鴨江アートセンターに来る人数もそうだし、作品数も膨大なのだから、達成できるかはわかりません。
でも、今日のような気づきがあった、それだけでも、かなりのことだったと思います。
展示については、明日の1日ではりきれるかは今はわかりません。アートセンターの青木さんが、乾さんさえよければ、会期中も貼り続けていればいいし、来場者と一緒に貼ってもいいんじゃないの?と言ってくれました。ここにも、くじドロの理解者、強い味方がいてくれました。
カフェで出す予定のリンゴジュース買えなくてドンマイな今夜でしたが、明日も続けてがんばりたいと思います。
入口のこの辺りに、初期作品があります。
若い人は、脚立に乗るのが得意で本当に助かりました。