古い教え子の木原由実さんがご自身のダンスパフォーマンスの公演フライヤーに私の版画作品を使ってくださいました。
ミレニアムの頃の作品です。
美術部の部長で頑張り屋で絵が好きで静岡文化芸術大学一期生としての合格を果たした由実さんに卒業のお祝いに差し上げたものでした。
お電話をいただいて作品を大切にしていてくださったことにまずは感激し、それをこんな風に活用してもらえることにも喜びを覚えました。
20年前の私に再会してみると、文字通りの自画自賛となりますが、まんざら悪くないように感じたりして。
あの頃にしかない切実さ、ヒリヒリする思いが作品から感じられます。
刷り物ですけれど、私の作品が金沢の人たちの目に触れることになったことがとても嬉しいです。
その後由実さんとは、展覧会のことなどで折に触れてお会いしてきました。
2011年の東京電力福島第一原発の水素爆発の日にいわきから浜松に逃げ帰ってきていた由実さんと様々なことを話しもしました。
卒業のお祝いを渡したあの時には想像できなかった長いお付き合いです。
教え子という言葉は、ちょっと上からの感じがして実は好きではないのですが、輝く教え子たちがいることは教師冥利に突きます。神様からの贈り物ですね。
由実さんの金沢公演の成功をお祈りいたします。