グループ展の準備と制作をしています。
グループ展は気楽なようで、個展よりもある意味では難しいのかもしれません。
テーマを意識すること、他の参加者の作品を意識すること、この二つが最低限求められます。
もちろん、個展のような思いで臨みただ作品数とサイズを小さくするだけ、というふうにやってもいいのかもしれませんが、それならグループ展に参加する意味が半減してしまいます。
ずいぶん前に会期は決まっていたのに、大事なことを後回しにしてきてしまったかなあと思いますが最善を尽くしたいです。
ところで、最近二つの展覧会をみました。
一つは藤枝のエマギャラリーで『柳澤紀子 未ー生』、もう一つは京都芸術センターでの山城知佳子『土の人』。山崎作品はあいちトリエンナーレでも見ていましたが圧巻。
前者は版画、後者は映像、ジャンルは全く違いますが、社会への意識、意志をを持とうとしそれを表現しようとしている点で共通していました。
表現手段が何であれ、社会を意識し、それに向かって自分の姿勢や思想や動きといったものを伝えうるものを制作したいと二つの展覧会から改めて思いました。
柳澤さんのような版画も、山城さんのような映像表現も私はすることはできないけれど見ることから学ぶことはそれとは別のもの。そんな客観視がようやく出来てきました。
日々の制作である私のドローイングは等身大の自分でしかないわけですから、そのあとの『編集』(展示とも言えます)にその意思が投影されるのでしょう。ただ漂っているだけでなく。そのことが会期直前までの課題です。もちろん、テーマと他者を意識しながらの、ですが。