10月29日 月曜日
法然院でのグループ展 交差する の初日です。
一週間の展示期間内に搬入も搬出もする、という展覧会なので、初日と言っても、午前9時から搬入、なんとかオープンの12時に間に合わせようという初日でした。
参加メンバーの福島さんはドイツから、中西さんは高槻市から、そして私は浜松から、各自作品を持って、午前9時に初めてそれぞれの作品を広げました。
展覧会コンセプトは事前に話していましたが、どんな作品で、ということまでは敢えて知らせ合わないで臨んだ搬入でした。だから、それぞれが、たくさんの作品を持って来ていて、特に福島さんは、ドイツからこんなにも手で運んだの!という量でした。遊びのグループ展じゃない出す以上は作家として出来る限りの事をするのだという考えが作品自体とその量から伝わって来ました。
というわけで、とてもスリリングな搬入でした。
まずは会場に作品を広げる。
交差する、のタイトルどおり、展示空間の中で、それぞれのドローイング、それぞれの作品が放つ何かが交わるようにしたいと再確認して、個別なエリアを作らないで、3人に作品が響き合うように仮止めをして行きました。
3人であれこれ言いながら空間を作って行ったこの搬入が、一番「交差」していたかもしれません。
私は、自分なりにふわっと 持っていた自作品への展示イメージがふたりによって次々と覆され、真面目な良い子 になってしまいがちな自分がちょっと不良になれたようで嬉しかった。
というか、ひとりでやったら、モダニズムな、予定調和な、つまらない自分のままだったけれど、それがちょっとこじ開けられたという感じです。
作品のクオリティでは、自分の実力不足や、空間に対する作品の選び方準備の仕方まだまだだと痛感、もう、早く帰って制作したいです。
予想していたことでしたが、この、搬入こそが、3人が最も交差した時間であり、これを経験できたことが、この場所での展示に意味をもたらす大きな部分であったかなと思いました。