少し前にピアノのことを書いたのは、そんな原稿依頼的なものがあったからでしたが、最近また似たような依頼をいただきました。
今度はお料理のことでした。
『思い出レシピ』というテーマで、たくさんの人の思い出レシピとエピソードをコレクションしている青島三恵さんからの依頼でした。
アートでもワークショップでも美術教育でもなく、原稿依頼が料理であるというのは、嬉しいことでもありました。
たくさんの自分、たくさんの乾久子がいることを、他者が認めてくれている。というか、料理好きな私のことを知ってくれていた人がいたんですね。
思い出レシピは大きく行って二つのカテゴリーに分けられます。
ひとつは、誰かが作って自分が食べさせてもらった料理。母の料理、夫の料理、姑の、息子の、恋人の、友だちの、、、と、思い出はたくさん。
もうひとつは、私が作って家族をはじめたくさんの人たちに食べてもらった料理。
私が青島さんに伝えたのは後者の方の思い出で、そのことについて今日は青島さんと電話で長くお話ししました。
聞いてくださる人がいると、こんなにも際限なく料理の話ができる自分に驚きました。ほぼ一時間喋りました。
子育て時代によく作った、私のオリジナルレシピ、『なんちゃってミートローフ』と『なんちゃってフルーツプリン』についてです。
保育園から子供達を連れ帰った夕方、キッチンは朝の洗い物だってまだ山盛りで、子供達は腹ペコで、美味しくてボリュームのあるもの食べさせたい。これが私の子育てと仕事の日々の、夕方の台所で、つまり、オーブンが調理してくれてる間に、お茶碗洗って、サラダと汁物作って、洗濯機回してができるレシピを考えたというわけでした。
青島さんは、私のレシピ通りに調理、再現してくださるそうです。それはすごいことだと思いました。
私の台所でしか生まれなかった私の料理を、誰かが作ってくれるということなのです。
料理研究家の醍醐味ってこんなところにあるのかなあと思いました。
私は料理やランチの画像をあまり残しておらずSNSにあげたりすることもなくて、なんちゃってシリーズの料理の画像もないのですが、PCの中を探したらこのような食卓風景が出てきました。
煮込みハンバーグ、ミネストローネスープ、白味魚のホイル蒸し、野菜サラダ、のようです。肉と魚それぞれあるのは食べ盛りの運動部の息子たちのためだったのか。。。
なんちゃってじゃなく少しは手をかけてる感じなのでこの日は来客があったのか。。。。
でも私の料理の雰囲気を伝えている画像ではあります。