川勝知事が『静岡県民のみなさんは名古屋とか東京の方にはお出かけしないでくださいね』といいました。
県内ならいいのかなあ、と、今日は、クルマで静岡までトコトコ出かけました。電車も使わぬ良い子です。このところずっとお出かけしてなかったしねと言い訳をしつつ。
静岡市美術館、不思議の国のアリス展。
ラスト前なのに人は多くなくてちょっとホッとしました。若い人が多かった印象です。
ルイスキャロルの生涯、制作の背景、作中の言葉の展示、様々な画家に描かれたアリス、テクノロジーを駆使した映像、などなど。
ルイスキャロルって才能あったんだなあと思いました。
ユークリッド空間と非ユークリッド空間を自在に行き交うセンス。さすが数学者。
そしてロリータ趣味という特別な感性。
不思議の国のアリスって、むしろ子ども時代に出会わない方がいい文学かもしれません。
ところで、この展示には、いくつかの仕込みがあって、私は、1500円払って「不思議の国からの脱出」という謎解きワークシートを体験してみました。
受付で購入を申し込むと、だいたい二時間かかりますと言われました。
展示を見ながら進むだけでしょ、と思い、一時間で脱出してやる!と思って始めましたが、本当に二時間かかりました。とても難しい謎解きでした。ものすごく頭を使うし、展示をつぶさに注意深く見ないと解けないのです。
序章から最終章まで展示も章立てがなされていましたがその章ごとに謎を解き、暗号を考える、それを入力しては金庫を開け次の章に進むしかけ。金庫が空いた時は、やった!合っていたという喜びが湧き起こるのでした。
美術館の展示で、こうした仕掛けが考えられているのは本当にすごいと思いました。
子供騙しのワークシートではありません。考えに考えて見つめに見つめてやっと得られる解答。
そして最後にあー楽しかったと展示を見終わり同時に不思議の国からも脱出できたのでした。
世の中がSFの世界になっていて、今日のお出かけの先も不思議の国で、なんだかとてもシュールなお出かけでした。
こんな呑気なことをいつまで言っていられるのかなと思いつつ、です。