4月26日 日曜日
読みました。
イケムラレイコ著「どこにも属さないわたし」平凡社 2019
新国立美術館での大きな個展の時、この本を買おうと思って、でもやっぱりやめて、浜松の谷島屋で見たので、本屋さんの中で一気に読み、買わずに帰ってきてもいいかと思ったけれど、結局は買って帰ってきた本です。
こんな事態で、大きな書店の入っている駅ビルも閉まっているし、図書館もやっていないので、読書は、うちにあるものと、電子書籍でということになり、過去に読んだものを再読することが多いのですが、この本もその一冊。
イケムラレイコについては、画風が共感しにくい部分があり、わたしにはちょっと遠い人でしたが、先の大個展で圧倒され、彼女のドローイングの意味もわかってきました。
この本は、自叙伝エッセイなので、言ってみればサクセスストーリーなのですが、共感したり眩しく仰いだり、素直に、学びながら読めます。特にドローイングについての部分。
女性の成功譚は、わたしはだいたい好きです。
男性にはないハードルをまずは超えてからのスタートラインの私たちだ、という共感からだと思います。
以下はメモ。
『その頃改めてドローイングを自立したメディアとして追求した。私はシンプルに正直に自分の内面を反映するようにとにかく描いた。続けていくうちに発見があった』p63
この言葉、一字一句そのままわたしのこと?と思ってしまいました。メモをしながら読みました。
他には
一人であること、曖昧さを受け入れること、ネガティブも作品にしていくこと、自由であること。
幸せであっても仕事ができることの方が力強いこと。などについてのメモ。
作品自体に共感してそれを学ぶというよりも、作家としてどう生きてきたかを学ぶという方がいいかもしれないと感じながら読み終えました。そうであれば自分の作品のオリジナリティについて無傷だしより強固にもなる。
もっと一人になりたいと思いました。
さて本日の制作は
ドライポイント3枚目版作り終了。しかし、薬局でベンジンが手に入らないことが判明し、刷りに移れません。
ベンジンも医療に必要な物資ということなら諦めますが、エタノールと間違えてるとしたらどうなんだろう。
テレピンでも版画インクは拭き取れるんでしょうか。
他には
HKマスクの制作。家族のため。