8月29日 土曜日
個展が終わってもうじき一週間です。まだまだ整理が終わりません。少しずつ書いていきます。
搬出のあと、買い上げていただいた作品を届けに二つのお宅を訪問しました。
一軒めは、13年前に亡くなった親友の家。島田市。
親友という言葉、使ったそばから彼女が遠くなっていく感じがするほど、大切な人かけがえのないたった一人の人でした。
彼女のお姉さんが個展に来てくれました。そして青のドローイングを買ってくださったのでした。
玄関に入ると、数年前に求めてもらった小さなドライポイント作品、その奥には當麻寺での個展で作った赤のドローイングのDMが可愛い額に入れられて、飾られていました。自分の作品をこんな風に大切にしてもらえていること、本当にすごい、ありがたいと思いました。
88歳になったというお母さんも出てきてくれました。認知症が始まったということで、私のこと、思い出してくれたのか確信は持てなかったけれど、お目にかかれてよかった。
彼女と知り合った高校時代から何度も訪れたこの家に作品がまた一つ置いてもらえます。
二軒めは、今年卒業した教え子の家、浜松です。
講師で行っている高校で私の美術の授業を受けてくれていました。社会人になったら作品を買いたいと言ってくれていました。そして本当に買ってくれました。額装していないドローイングを一点。プレゼントさせてと言ったけれど、自分で働いたお金で先生の作品を買いたいんですと。なんてすごい。自分が19歳の時、こんなにしっかりしたことが言えただろうかと振り返ると答えははっきりと否です。
会期中に額装でき、額だけはプレゼントさせてもらいました。
作品が売れるということ。
それは衣食住に伍して、私の作品が認められるということ。
そしてそれ以上に、作品は私の手を離れ、私が普段は知らない場所で、私以外の人に見てもらえるということ。
すごいことだと思います。
今回は上記の2作品以外にあと6点が売れました。
それぞれの方々へのお礼状を今日やっと書きました。