10月7日 火曜日
9月の終わり頃から、色々と動くようになりました。
誘われることも増えて来て、かつての感じに戻りつつあるのですが、どこか、戻らずにこのままひっそりアトリエで一人制作を続けたいような気持ちがあることに気づきます。
それでも、出かけてゆけばそこには新たな風景が広がり、誰かと会えば自分自身が更新されていく実感がもたらされるのでしたが。
古事記展、横浜トリエンナーレと、久しぶりに遠出をしたり、鴨江アートセンターのワークショップに参加したり、豊橋のギャラリーに出かけたり、など。
古事記展は面白かったです。川崎市岡本太郎美術館。
生田緑地を抜けてから見る、展示は鑑賞者のその行為を織り込んでいるように感じました。
自然に抱かれてから神々に会う、すると、日本の神々はこうした柔らかい自然とともにあるんだなあと思える。
日本の神たちは、例えばギリシャの神たちよりも随分とあっさりしている、と以前から思っていたけれど、あっさりに加えてユーモアもあるし、開放的でもあるんだなと、高橋士郎のナイロンの皮膜でできている神たちをみて思った。
神々は鮮やかな色のナイロンの皮膜で造形されていてキネティックなものも一部にはあった。このご時世に、こんなに密になってもいいの?と思うほど、会場には所狭しと神様たちなのだが、どの神もあっさりしているからきっと濃厚な吐息など吹きかけたりなどしないのだろう。
港千尋さんの、神々を自然の中に連れ出して撮影している写真作品があって、それがとても良かった。もっと大きなサイズでプリントしないのかなと思った。