10月2日 の続き2
ヨコトリの後はBankART Temporary とStationに。
川俣正「都市への挿入」
ヨコトリに比べるとわかりやすくてホッとしました。
それにしても川俣のマケットや記録写真、記録映像をこんなに一度にまとめてみたのは初めてです。
美術館で、回顧展的に展示されるよりもはるかに作品がフレッシュに感じられるのではないかと思った。
美術館だったらマケットなどはきっとガラスケースに入れられてしまいそうだし。
こうした、都市のハザマの空間で、こんな風に見せることが川俣正の正しい理解につながるのかもしれません。
川俣正は軽やかで面白がりでユーモアのある人、なのか、そう見せるために周到な何かをしているのか、構築的であっても重厚でない仮設、そこに現代の意味を見せようとする以上、相当頭を使っていることは間違いない。
でも案外根拠はシンプルで、街中の景観に、自分の手で、使途のない囲いや、鳥の巣や蜘蛛の巣や蜂の巣を作りたくなってしまう衝動が抑えられないだけなのかも、とも感じる展示でした。
今回の作品の、横浜にある開発中の工事現場のブリキの囲い板を使うという発想も、そのシンプルさから来ているのかなと思いました。