10月6日 火曜日
久しぶりに豊橋に行きました。
はじめにギャラリーサンセリテ。
そしてギヤラリーNaKaで小林貴子個展「風景の境目」
知らない人にDMを渡されただけなら決して行かなかっただろう展覧会だが、SNSに挙げられる日々の作品を見ていて、見たいと思った。
平たく言えば半具象の風景画。キャンバスに油彩。見せ方も、小ぶりの作品に額装。
それなのに、といっていいのかはわからないがとても良かったすごく良かった。
小林さんが描きたかったのは風景ではなくて、タイトルにあるようにその境目だった。何と何の境目なのか、見た人は思う。私は思った。
風景を描くことで伝えるのではなくて、風景の何かを描かないことで表そうとしたり、大雑把に捉えた風景にフレッシュで強い線を加えることで風景自体に切り込んだり。
境目にあるものが気になる。
小林さんの境目には何があるのだろう。そして私の境目には?
閉廊5分前に滑り込んだというのに30分も居させてくれていろんなお話をした。
心に残っているのは、『地塗りはね、ジェッソじゃないの。』『筆はね、柔らかくないとお水を溜めてくれないからダメなんだ。』といったこと。
こういう話はとても楽しい。境目自体については触れずに。
あわいとか境界という言葉もあるけれど、そんな風に文学的に気取らずに中学生の作文のような言葉遣いで境目と言っているのも好ましく感じた。サカイメという音はともかくとして。