12月6日
今日もまた清水と静岡へ。制作も今後の計画も全然進められていないことへの焦りが今日は本当はあった。
フェルケール博物館でカメラマンの寺田氏と待ち合わせ。会場撮影と作家ポートレート。
寺田さんが遅刻で電話にも出ないので私は怒ってしまった。
怒りのほとんどは八つ当たりであって、今日は移動しないでアトリエにいたかった思いを寺田さんにぶつけたかもしれない。
怒っているところに曽布川君が来て、芸術勉強会の話、メルロ=ポンティのこと、現象学的な視点で私のドローイングをみると、といったことが話せた。
曽布川君の話はいつも面白い。乾さんが怒ってるところ初めて見ましたと言われる。
港でのポートレート撮影。
攻撃的な乾さんはいい表情だよと寺田さんが言った。
もう怒っていないけどねと返す。
実際、私は怒りが持続しないタイプなのだ。
県立美術館のトークに行く。
白井先生と丹羽先生の静岡のアートの話を聞く。これがマストだった今日なのだ。
パラレルヒストリーという現代アートの収蔵品の展覧会をみる。
草間彌生のニューヨーク時代のネットの作品が見れた。
静岡県美が持っているこの作品が私はとても好きだ。
このころの草間はとても真摯に純粋に自分と向き合っている。ネットの塗り方にニュアンスがある。それが計算もされておらず、日記のようにこのネットのワークをしていたように感じられる。全体を俯瞰する視点もなくただネットを描く草間の息づかいが感じられる。
この作品を見るためだけにもう一度行きたいと思った。