2011年3月11日 (3)
常磐線は何分か遅れて終着仙台に着きました。
駅構内を歩く限りは、10年目ということが取り上げられている様子はどこにもありません。
地底美術館や、東北大学理学部の自然博物館が好きで、仙台に来れば行こうとする私ですが、今日は、宿に真っ直ぐ向かいます。
和室で、バストイレ無しの部屋、というのが今回の旅のこだわりです。女寅さんというからにはというベタな発想からなのですが、ビジネスホテルのシングルルームが好きになれないというのもあります。バストイレはあってほしいところですが、寅さんなので。
晩翠亭いこい荘は、地下鉄南北線四つ目の駅から徒歩数分のところにある、古い旅館でした。
古いけれど拭き清めた清潔さが館内を包んでいました。
あらゆるところにアルコール消毒液。
お風呂は時間制限付き予約制で貸切で入るというコロナ対策。良いお風呂でした。
泊まり客少なく常連とおぼしき男性が浴衣でくつろぐ風情。
仙台の人と震災のことを話すということはありませんでした。
旅館の女将さんに、今日は10年目ですねと水を向けても、そのことについてはなにもリアクションはありません。
何かイベントがありますかと尋ねてもみましたが、イベントと震災10年が結びつかない様子で、今日は平日だしね~という返答。
でも、駅売りの河北新報は全て震災特集、テレビをつければ地方局も特番がほとんどなのでした。
駅の近くのビルにユザワヤがあり、浜松ではとても手に入らない5番の刺繍糸のさまざまな色の数々が並んでいて見とれてたくさん買ってしまいました。やはり仙台は大都市だユザワヤがある、と妙な納得をしました。
持参したF 4スケッチブックに水彩で今日のドローイングを一枚。