再び東北本線で松川から福島に戻る。
新幹線口でない方の福島駅に降り立つのは初めてです。
県庁所在地だが静岡よりも小ぶりな印象。
さてお昼を食べなくちゃと駅前通りを歩くと、福島郷土料理の味、的なお店の看板があり、その前で若い男性店員がお持ち帰りのお弁当を売っている。いずこも同じコロナ禍のテイクアウトなのだなあと思う。売っているのは唐揚げ弁当だったが、お店に入れば福島のお料理があるというので、地階に降りてゆく。
店内にはほとんど客はいなかった。
メニューを開くと、浪江焼きそばがあった。
浪江焼きそばは、浪江町の人たちが、二本松市に避難してから考え出したふるさとグルメだという。
自分の街が失われ何も無くなったのに郷土のグルメを作り出す、すごい、というふうに考えてしまうけれど、無くなったのに、ではなく、無くなったから、なのかもしれません。無くなったからこそ何かを生み出そうと考えた浪江の人たちの逞しさが、焼きそばになったのかと。当事者でない私には何も言えないことではありますが。
浪江焼きそばは、横手焼きそばとも、富士宮焼きそばとも違う、もやしとソースと麺がおいしくからまった初めての味でした。おいしかった。