3月12日 続き
四時すぎにひとつ約束があり、それではその前にチェックインをと思った。
再び和室バストイレ無しの寅さん宿をとネットで探して予約しておいたホテル板倉は思いがけず駅近だった。
よく言えば歴史がある、悪く言えばちょっとさびれた風情の古いコンクリート建てのホテルが裏通りにあった。
フロントの中年女性が、バストイレ有りにも変えられますよ、という。どうやら、同じ値段で、ということらしい。女性のひとり旅には気の毒と同情されるほどのバストイレ無し和室5畳なのか。。
その部屋は和室ですか?
いえ、洋室です。
和室がいいかなと思って。。
少しだけ間をおいて、わかりました、ちょっと待っていてくださいと言い置いて彼女は鍵の束を持ってエレベーターに乗って行ってしまった
古びたソファーに腰をおろして待っていると、5分ほどでその女性は戻ってきて、408号室にどうぞと鍵を渡された
和室をひとつ整えてきましたお風呂とおトイレありますよ。
エレベーターに乗って4階、部屋のドアを開けると、ツインのベッド、広いユーティリティ、そして奥には六畳ほどの和室が続く、セミスイートみたいな豪華な部屋でした。
和室の隅には、今整えたばかりと知れるお布団一式がありました。掛け布団にも真っさらなシーツ。
私は想像します。
フロントの女性は、まず、泊り客がほとんどいないのだから、この人をバストイレ有りの部屋に変えてあげようと思ってくれた
だが、どうやら布団でないと眠れない人のようだ
和室であってバストイレ付きの部屋、ある。あの部屋に変えてあげよう。
あとで館内を歩いて感じたが、和室バストイレなしの部屋が並ぶ階の共同トイレ共同洗面所結構厳しい感じがしました。
美容室に続けてまた人の温かさにふれた思いがした10年目を歩くの旅、まだ2日目です。