グランシップでの展示 ことばのまわり〜船とゆく〜の展示について つづきです。
ガラスショウウィンドウを見てからまっすぐ進むと左手にグランシップの正面玄関があります。
入ると、検温と消毒、それを警備員さんがチェックし、左側には受付の女性たち。
そしてエントランスホールが大きく広がっています。
ここに、オーガンジー生地に刺繍をした私の刺繍ドローイングの作品が展示されています。


磯崎新設計のグランシップは、建物自体が磯崎作品なので、このエントランスホールもとても強い空間です。
船をイメージした設計ということで。指導標はプロペラを模したもの。これもとても強い存在です。
風が起ってくれたらいいのになと思いながら制作したオーガンジーへの刺繍ドローイング。
強い空間だからこそ選んだオーガンジー生地でしたが、刺繍糸の実材感は強さがあったと思います。

これはメインの作品です。
サイズは、縦280cm横312cm 124cm幅のオーガンジー生地を三連で重ねています。
一枚の生地に30時間ぐらいかけて刺繍したので単純計算で90時間。下絵の時間、直しの時間などなど入れるとかなりかかりました。
下絵通りにステッチするのではなく、下絵をもとに糸を途中で切ったり、いろんなステッチを試みてみたり。。
裏表を行ったり来たりする手の作業は、実は結構楽しいものでした。日に14時間などという仕事量になるときつかったのは事実ですが今となっては懐かしいです。
作品はこれの他に9点
このメイン作品もそうですがどれも色の作品と白の糸の作品とがセットになっていて、反転させた図柄で合わせてあります。

二階映像ホール側から見ました。