7月20日
コロナワクチン接種から1日あけて早朝のJR高塚駅。
カリマーのリュックに新調して、10年目の福島を歩く旅の三回目が始まる。
感染症の拡大は止まらず県境を越える移動は控えてという雰囲気の中で、静かに出発する。
ひかり号もやまびこも思いのほか多くの乗客。指定席にしておいてよかった。車中で1枚ずつドローイング。今回もF4のスケッチブックを持って来た。
午前10時20分。福島着。
午後に乗る南相馬ゆきのバス停を確認してからギャラリーオフグリッドに向かう。
県庁再エネビルにあるギャラリーオフグリッド(通称GOG)は、福島駅東口から徒歩で15分ほどのところにある。
普段なら歩いていくのだが、ものすごい暑さにめげてタクシーに乗る。
運転手さんは再エネビルもGOGも知らなかったが住所の検索でナビに入れてくれた。
そして私にやおら話し出す。
再生可能エネルギーって言ってもねお客さん
あの法律ができちゃったでしょ
だからね、また福島はダメなんだよ
がんばろうって言って始めたって結局はこうなんだよ
『あの法律』のなんたるかを知らない私はなんと答えていいかわからなかったが、文脈から推して、大資本大規模発電が優遇されるということなのか
ナビに入れたのに迷ってしまった運転手さんは途中でメーターを止め(!)、ちょっと回り道して私をGOGまで届けてくれた。
タクシーの運転手さんとの会話から女寅さんは幾度もいろいろなことを知り学び感じて来たが、今日もだった。
GOGでは千葉奈緒子さんの写真展開催中。
千葉さんの写真素晴らしい
教育学部卒で高校講師をしながら作家活動というスタイルは私と同じだ
でも私よりずっとじっくりしっかり制作している
自分の父の家の写真
新しい技法 美しい青
南相馬に滞在しながら撮る
この10年間の福島の写真
ミズアオイのこと
記録小冊子をしっかり作っている
(続く)