10月9日 土曜日
午前9時、クッキーを獣医さんに預ける。3泊四日の間に体調を崩さないように早起きして6回分のクッキー用のご飯を手作りした。
獣医さんは9時より前には預かってくれない。だからと言って前日から預けることもできなかった。
そして福島に向けて出発。バンに荷物はもう積んである。
ハンドルを握るのは夫。ナビによれば、ギャラリーまではノンストップで行くとしても七時間。
途中で運転替わるからね、と言っていたのに、助手席に座れば昨日までの準備の疲れが押し寄せてたちまち眠くなってしまった。
息子のお嫁さんが福島に車で行くなら安達太良山サービスエリア楽しそうですよと調べてLINEで知らせてくれたので寄ってみる。
10年目を歩く一人旅では、荷物を増やしたくなくてお土産をほとんど買わなかった。
でも今日は車だと大きな気持ちになって、箱に入ったママドールや二本松の羊羹、喜多方ラーメンなどなどあの人この人にと買い込んで、これが設営に向かう作家の振る舞いだろうかと思ったが、お嫁さんが言った通り楽しいサービスエリアだった。
午後5時前にギャラリーに着く。
飯舘電力の小林さんが迎えてくれて、3人で荷物を3階にあげる。
今日は荷解きまでと思っていたが、メインの大きな額作品と、刺繍作品の大方の設営までやれた。
福島市の中心地から車で20分のところに飯坂温泉という温泉地がある。そこに宿をとった。
ギャラリーに歩いていけるところにあるビジネスホテルに泊まれば良いものを、車があるし、手伝ってくれる夫に少しは旅の気分を味わってもらおうなどと、例によって余分なことをたくさん同時におこなう。
飯坂温泉はちょっとさびれていた。夕ご飯なしの予約、遅い時間だが温泉街で何か食べようと出かける。
地元の人しかいない感じの居酒屋で晩御飯。結構美味しかった。明日の体調の万全のためにお酒は飲まないこととした。
遅い時間に温泉につかった。とても広くて露天もあって悪くないお風呂だった。お風呂には私一人しか居なかった。
この搬入と設営も、私の10年目を歩くの旅だ、お風呂で一人そう思った。