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2003年からほぼ毎年のように参加させていただいている、遠州横須賀街道ちっちゃな文化展に今年も参加いたしました。
コロナ禍により、例年よりも規模縮小の、ちっちゃなちっちゃん文化展、でした。 10月21日 木曜日 作品と展示に使う様々なものをバンに積み込んで150号線を1時間ほど走って、大須賀町へ。 横須賀は、遠州の小京都など言われる城下町、古い家並みが残されています。 ここに、横須賀倶楽部という、地元愛で結ばれた有志の団体があり、彼らによって、文化展が毎年行われています。 ディレクターがいるとか、協賛企業があるとか、自治体がお金を出しているとかいうのでもないというので、どうやって存続させているのか、マネジメントも何もかもが、手弁当手作りの文化企画という点が特徴です。 私のスペースは、もと歯医者さんのガレージ。文化展の中で一番人通りの多いところです。 2008年、ここでくじびきドローイングが生まれました。 今回は、作品での参加です。 設営は2時間ほどで終了しました。 10月22日 金曜日 文化展の始まりは13時から。 作家が会場にいることを求められています。 この時に感じたことを珍しくFacebookに赤裸々に書いています。 /// 美術館やギャラリーや芸術祭に足を運ぶのとはまた違う動機でここを歩いている人たちの眼差し。 それはある意味とても厳しい眼差しでもあると感じます。 この作品はどんな意味があるんですか?何を描いているのですか?という質問に答えを用意しておくべきなのか? 100人にひとり、1000人にひとりでも作品に共感してくれる人がいたらそれでいいのか? そんなことを思いながら、半日会場にいました。 交通整理をしている警備員さんが作品を見て、カブトムシとクワガタの戦いのようだと言ってくれた。 そういう言葉は、何を描いているのですか?の何万倍も嬉しい。私の作品が彼に託されたと感じる。 //// いつも感じる『道端』な感じ。大衆のまなざし。ここでは、ファインアートなどなんの意味も持てない。ホワイトキューブのおかげでやっと成立しているようなものに、この雑多な『街道』はキツイ。そう正直に書いたのでした 絵描きの友人オグリくんがきてくれました。 何を描いているのかとか、どんな意味なのかを聞く人は、この作品が好きじゃないんだよ、と言いました。 だからそういう人に真面目に答えなくたっていいんだよとまでは言わなかったけれどそう考えているようでした。 10月23日 土曜日 午前9時から午後9時まで 12時間、会場にいることが求められる日 長い1日でしたが、昨日のような不全感は消えてゆき、同時に、しっかりみてくださる人にも会える。 作品をとても丁寧にみて、作品集を五百円払って求めてくれる人、そういう人に会えるのはやはりとても嬉しい。 作品集。 名刺がわりに無料で多くの人に渡してきたし、その意味で作ったし、五百円が何冊分か集まったとしても、収入というほどにもならないが、その一方で、タダで貰うのではない行為、身銭を切る行為でしか表してもらえないものがあるのも事実。だから受け取ってくださいと(タダで)渡そうとして、とんでもないお支払いしますよと言ってくれる人の気持ちは嬉しい。その多くは作家たちだ。労力と経費が想像できるからだと思う。差し出しても、要りませんという人も作家だ。その厳しい姿勢も好きだ。お義理で受け取られるよりはずっといい。 作品集の中の港千尋さんの言葉を再読する。 『何を描いているのですか?』『何の意味があるのですか?』の答えの一つがここにある。ここにあったじゃないか。 作家自身の言葉より他者の言葉の方がいい。いくつもの意味で。 あらためて、あの文章に感謝する。 今夜は浜松には帰らず、横須賀街道の老舗旅館に泊めていただく。お風呂が案外良くて、ご飯がとても美味しい、旅館八百甚。 10月24日 日曜日 今日も会場にはいろいろな人が来る。 作品にではなく、私に会いに来てくれたという人が何人かいて、それも地元の展示ならではと嬉しく思う。 老大家に鋭いことを言われた。 私の作品が、この古い街道の歴史と無関係なこと、それはどうなのか、あなたは、あるものを持ってきて並べたに過ぎない、と。 普通、展示は、あるものを持ってきて並べるものだ。その時、展示空間に合わせることを一番上に置く。 横須賀街道で発表するからにはその意味を包む作品であるべきことはわかる。 だが私の役割は、人の行き交う場所に目立つ作品を展示して、文化展全体に貢献することだと今回は考えていた。それが私と私の作品に期待されていることだと思っていたからだ。 私は、福島の10年目の意味を確かめようと福島を歩き福島で展示をしている。六本木で感じた違和感は、あるものを並べているギャラリー風景に感じたものだったかもしれない。それなのに、遠州横須賀では、私はそれと同じことをしている。確かにそうとも言える。 この文化展では参加費もないし同時に作家への謝礼もない。横須賀倶楽部に、都度のお弁当をご馳走になり、希望すれば旅館に泊めてもらえる。 営利でやっていてこの処遇ならやってられないところだが、彼らもまた無償で、いや持ち出しでこの文化展を作っている、その彼らの活動に賛同し共に文化展を作ることが私がやるべきことではないかと考えたのだった。作品で横須賀の文化と歴史を問うといったことまでやる必要があるのかないのか。 だが、老大家が指摘したことをきっちり実践して素晴らしい作品を見せ、なおかつ道ゆく市井の人たちにため息を漏らさせていた人が、一人だったが、いた。脱帽である。
by hisakoinui
| 2021-11-01 21:32
| 展覧会報告
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