11月7日
高校生たちの朝ごはんが忙しいからお客さんのご飯は8時にしてくださいと言われて、8時に食堂に行く。
カテゴリーとしてはバイキングだが、大きめの鉢に入ったいくつかのお惣菜を割り箸でとる。割り箸は共有。ご飯とお味噌汁は賄いのおばさんがつけてくれる。冷めた目玉焼きと冷めたベーコン焼なども。
ホテルサンキョウとの違いは圧倒的だが、なんだろうこの家庭料理感。
賄いのおばさんたち4人は、全員70代と見てとれた。いやあるいは80代だっていたかもしれない。
私が最後の朝ごはんなので、彼女たちも揃って朝ごはん。
通っている浜松のスポーツジムでも70代の女性を多く見かけるが、なぜだろう、あの人たちよりもこのおばさんたちにシンパシーを感じる。楽しそうに働いている。朗らかに笑い合っている。
旅館やまとから歩いて2分の県立図書館へ。
図書館は県立美術館と並んでおり、どちらもそれは立派な建物だ。
そして、開館前の美術館には長蛇の列。ドラえもん展開催中なのだ。
ジブリもそうだがドラえもんも集客力すごいとただただ驚く。
浜松市美では藤井フミヤ展とかたけし展とか、露骨な数値目標達成展が近年目白押しで、売れ筋企画を買ってくるだけの美術館の文化度に落胆し矜持はないのか含羞はないのかと、ともすれば大衆見下し目線に陥るファインアーティストたちであるが、この福島のドラえもんはどうなんだろう。オリジナル企画なのだろうか。
長蛇の列から知れるのは、ドラえもんにあって私たちにないものがあるのだからこの現実なのだということだけだが、謙虚は必須、両立を目指すべきなのだろう。
図書館では福島民友と福島民報の今日までの記事を調べる。10月13日に取材を受けたからだ。
いー電の時刻ギリギリまで粘ったが見つけられなかった。
いー電で福島、福島からやまびこで東京。東京では恵比寿のMEMに寄り坂上チユキ展。いつ見ても好きだ。どうして死んじゃったのと思う。Nadiffで立ち読みの時間もなく、いわんや写真美術館をやで品川。こだまで浜松に戻り、松菱跡地で開催中のクリエイティブサポートレッツのイベントに終了1時間前ギリギリに滑り込んだ。大きなリュックを背負って、広いイベント会場に立ってみれば、さっきまで福島にいたことが嘘のようだ。5回目の旅が終わった。