この素敵で楽しいタイトルのグループ展が富士山の麓、富士宮市のRYU ギャラリーで、昨日2月16日から始まっております。
総勢21人の女性作家の一人として私も末席を汚させていただいております。
- 会期
- 2月16日(水)〜27日(日)11:00〜17:30
- 休廊日
- 2月21日(月)
- 会場
- RYU GALLARY
富士宮市野原新田3920-11
TEL.0544-91-7043
- 参考
- RYU GALLARY
個展を企画していただけることになり昨年夏にギャラリーに伺った時にこのグループ展のことを知りました。
楽しそうですね!と言ったら、よかったらどうぞと山仲さんはおっしゃいました。
変態ぶりを発揮することがテーマのようでしたが深く考えもせずに参加を決めたというのが正直なところです。
私のネタ帳にはぐちゃぐちゃでドロドロのドローイングをする、とか、気持ち悪い刺繍をするなどのメモ書きがありますが、結局私は、誰かが着た衣類の一部を支持体として使う刺繍作品5点を送りました。
誰か、というのは、今はなき夫の母と、私の実姉です。
少し前、夫の母の遺品整理でかつて私が彼女にプレゼントした夏のスーツが出てきました。それは大切に綺麗に保管されていました。
私たちの結婚まもない頃のものでバブルな社会がかいま見えるような派手なデザインでしたが、義母はそれを着て私たちに会いに来てくれました。
その時の、玄関先での彼女の表情をなんとなく覚えています。少し恥ずかしげなはにかんだような。
私を気遣って、派手だったのに着てくれたんだなあと思ったことを覚えています。
全然全く150パーセント変態ではないのだけれど、この物語を作品にするために、綺麗に保管されていたスーツを切り刻んだところはダークかもしれません。
私は義母に冷たかったのではないか彼女に対して十分なことができなかったのではないかと思いながら綺麗な色の絹の糸や黒い糸を使って不思議な刺繍、絡まる刺繍をしている姿あたりに私の変態のかけらがあるかもしれません(こじつけ)
もう一つは姉のために買ったズボンの着古し。
ある時期から私は姉の衣類全般を整える役割を負うています。障害者は与えられたものを着るのです。
作品に使ったズボンは彼女が静岡駿府病院に入院していた頃のもので、私の中では最もダークな姉の思い出の時期です。
これはもう魑魅魍魎な思い出であふれているので私の中では変態作品と言って良いのですがこれもまたそんな風には見えないかもしれません。
ともあれ、いつも作品に物語のない私は、支持体に物語を語らせました。
変態は続けられそうにないけれど、このシリーズはたくさん作りたくなりました。
搬入と設営に出向けない家庭事情に突然なったためまだ展示を見ていませんが、SNSでチラ見したところでは結構イっちゃってる作品ある模様。
どうぞよろしくお願いします。