コロナ陽性がわかった日から2週間が経った。
三日も休めば元に戻り、1週間の自宅待機の残り四日はパラダイスと思っていたのに、いつまで経っても身体はだるいし、オールウェイズ頭に靄がかかっていてしょっちゅう眩暈がするし、こんなはずではありませんでした。
それでもあらゆることを休んでいる2週間というのはなかなか得難いものでもあります。
高校の授業8コマを自習にし、8日目に一度ふらつきながら出勤はしたけど、今週はまた、彼らは修学旅行に行っている。
私がいなくちゃ制作が進まない、などということは全然なくて、提出日が宣告されているのだからと立派な作品を仕上げてくる高校生たちだ。えらいなあ。
必ず行きますと約束していた友だちの展覧会のあれもこれも、絶対行くと決めてたトークイベントも、久しぶりだね楽しみだ!と言っていた大学のサークルの同期会も、そして、なんといっても姉のことも母の介護などまでもが、ぜーんぶ無しになって、買い物にすら行かず、犬とだらだらぼんやり過ごした2週間でした。
さて、きょうはチューリップの球根を30個植えました。
庭のことをするのは久しぶりです。
なんだかちょっとほっとしました。
植物を枯らしたままそのままにしている植木鉢がたくさんあることが少し気がかりだったから。
裏庭にも10球ほど植えようと思ったけれど、この頃はきちんと手で草取りしてなくてすっかり荒らしていたことがわかりました。
東がわの庭にいつのまにか、柚子がたくさん実っていました。世話をしてあげてないのに薔薇も健気に咲いていて、ごめんねと思わず言ってしまいました。
本は何冊か読みました。
森山大道の犬の記憶、沢村貞子の献立日記、など。
2021年の美術手帖の女性アーティスト特集を隅から隅まで読んで、知らなかったあの人この人、あのことこのことを学びました。ちょっと背筋が伸びて、地方に住んでいることや女の表現者であることに自覚的になれました。闘わなくちゃ。
ドローイングは四つ切り画用紙に毎日一枚描いています。午前中の短い時間、頭ふらつくなあと思いながらアトリエに行きます。不思議なことに描いている時は眩暈がありません。もっと大きいのも描きたいなあとさえ思います。
あのドローイングこそがコロナ日記かもしれません。
ずっと買い物しないでいたら冷蔵庫とキッチンパントリーの棚卸しができた感じで気持ちが良いです。
整理整頓って創造のみなもとなのかしら。使える食材がはっきりしたらいろんなお料理思いついてしまいます。
というわけで、だらだらしながら、結構楽しく、今までなにをそんなにむきになって忙しがっていたのだろう、という気持ちにちょっとなっています。
もちろん、あれもこれもそれも滞っているのだから、さっさと回復してよねと思う気持ちもとても強いのですが。
何より運動出来ないのがとても残念。泳ぎたいなあ。