さて、1時間ほど平山さんのお話を伺って部屋に戻ると、時間はちょうど午前9時。
毎週日曜日の小林めぐみさんのラジオの時間です。喜多方シティFMをサイマルラジオからスマホで聞いていると、話題は、今日の午後に展示を見てトークを聞く予定の『いいたてミュージアム』でした。ゲストの川延さんがあのアイデアは本当は誰の発想だったのかという展開にしたところが面白かった。小林さんのラジオの声はこうしていつも聞いている私の為だけに伝わって来て、そのパーソナルなあり方がいいなと今朝も思いました。
アルパインロッジにははじまりの美術館の大政さんが迎えに来てくれました。
猪苗代にくれば必ず寄る美術館です。そして今日は本の編集デザインでお世話になっている赤間さんと待ち合わせて、若松まで彼の車に同乗させていただく予定。彼もまた午後のトークに合わせて福島から若松に向かうのです。
はじまりの美術館では、気になる表現のその先という展覧会開催中。障がいのある人たちの表現の中からさらに選ばれた作家の作品が紹介されています。
アウトサイダーアートの濃い作品たちを前にすると私のドローイングなんてとてもかなわないと今日も思いました。
本当にすごい作品ばかり。
ただ、自分が表現していることが芸術であるという認識がない場合のアウトサイダーアートもあり、それは芸術なのか、という問いはなんとなく持って来ました。
その自覚の有無に関わらず見る人を感動させうるものならそれは芸術なのか。芸術はやはり決まりごとの中にあるものではないのか。そうした問いを持ってしまうことがあるのです。
美術館という制度の中で紹介され展示されていることで芸術になり得るという側面だってあるでしょう。
意地悪な見方をしたいわけでは全然ありません。
ありのままの彼らと彼らの作品に対しての私たちの態度について考えてしまうということなのだけれど、でも彼らの作品を見ることで動かされる私たちが確かにいるのだから、それを紹介してもらえる仕組みはとても大切です。それがひとつの文化を作ってもいるのですから。
来るたびに何かの原点に戻る感じのはじまりの美術館です。
猪苗代をお昼前に出て、福島県立博物館に向かいました。