4月12日
長男の大学の入学式でした。武道館って初めて行きました。
そもそも大学の入学式に親が行くものなの?というかすかな疑問はあったのですが、そんな心配は無用でした。一族郎党引き連れて総長の祝辞をビデオで撮っているお父さんたち、『ご入学記念赤門テレカ日付入り』(テレカって、、、)を並んで買ってるお母さんたち、そのほかたくさんの子どもの入学を喜ぶ親たちで溢れ、ほんとに大勢でした。みんながんばるなあ。なんでそんなにがんばれるんだろう、と素直に感心してしまった私です。いいお母さんじゃないのかな。
でもまあ長男の晴れのスーツ姿見れて、素朴に嬉しかったし、それはやっぱり普通のハハの歓びです。
帰りに九段から竹橋まで歩いて近代美術館でやってる靉光展をふたりで見ました。
靉光といえば、若くして戦死した天才画家として有名ですが、この展覧会はそうした伝説を取り払って、作品そのものを時代を追って忠実に展示するという企画でした。
画壇の絵描きたちが、絵の具の配給と保身と名声の為に翼賛的な戦争画を進んで描いていた時代にあって、一度も魂を売り渡すことなく自分の表現だけを追求していた孤高の人、というのが私の中の靉光像ですが、その感じがほとんど伝わってこない企画だったのがちょっと物足りなかったです。
とはいえ、ものそのものに迫真する画家のまなざしは壮絶を極め、とくに昭和15年頃から応召までの、墨で描かれた細密画をはじめとする作品群はすごかった。鳥肌が立ちました。
入学祝いに中西圭子小品をプレゼントすると決めてあって、日本橋の画廊にうけとりに行きました。モノクロームの、とても繊細で美しい作品です。大切に飾ってくれるそうです。
よい一日でした。