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2月23日
搬入 日本で相当レイアウトを考えていったのに、現場につくとやはりと悩み、予定変更。黒のドローイングが小部屋に入ることになる。最近こういう搬入時の緊張感がたまらなく好きになってきた。癖になるのかな。 身長がないのといつもの習慣が重なって、展示は低めになっていくけれど、画廊主がそれを直す。ドイツ人は長身だ。 二日と半日かかって、搬入は終わった。壁が美しくないのが気になる。作品写真とビデオの撮影。 2月25日 午後からD殱seldorfへ。ゲルハルト・リヒターの特別展を見る。こんなにしっかりリヒターを見たのは初めてだ。私は巨大作品より、人を描いた光とぶれのグレーのリアリズムの作品が好きだ。最近のデカルコマニーの大型判は好きになれない。 それにしてもやっぱりこの人は怪物だと思う。日本人作家のあの人この人の作品の根拠をリヒターに見る。『影響』とか『引用』とか、表現はさまざまだと思うけれど、もうみんなリヒターがやってしまったのね。 金沢にも巡回するそうだから、また行こうかな、と、まじめな私は思ったのでした。 すっかり忘れていたのだが、そして忘れていた事実に自分で驚いたのだが、ここノルドラインウェストファーレン州立近代美術館にはクレーのコレクションがあった。それもかなりの数と質との。 20数年ぶりにそれらと再会。そして、23才だった自分とも再会することになった。 いま私はクレーの中に『線』を感じる、とても強く感じる。色や、色面がつくるカタチは漠然としている。どの作品においても線がイニシアチヴをとっている。23才の私はそれを図と地の関係として単純に読み解いていた。でも、今再びオリジナルを見るとそれだけでもなさそうである。 嬉しかったのは、しばらく忘れていたクレーなのに、以前よりも好きに思えた事、かな。 夕方Meerbuschに戻って、オープニングのために急いで着物を着る。このところ、何度か着物を着ては楽しかった事もあって、ドイツまで持ってきたのだ。派手目な方がいいですよ、と、画廊との仲立ちをしてくれたS氏に言われて、20代の時に着たオレンジ地のつけ下げだ。それにしてもキモノというだけでこれほどドイツ人にうけまくるとは!しかし、あとで思えば日本人女性の過度の演出にも感じ、何かに媚びているようでかすかに胸は痛んだが。(後日、オープニングを記事にしてくれた地元紙は、『キモノを着た日本人女性作家の乾久子は、、』と書いていた。そんなに?) オープニングはクレーフェルト美術館次長のDr.ベアーテ・エルマコーラさんのスピーチで始まった。私と私の作品についてのお話。どんな展覧会でも、この国ではオープニングでこうしたスピーチが行われるようだ。もちろん、ドイツ語なので私はところどころの単語しかわからない。大体こんな感じ?ちがうかな、と思っている間に次に行っている。通訳もつかず、にこにこ立ってただけのまぬけな存在。意味がよくわからないから、音としてドイツ語を聞くのだが、ものすごく演説口調だ。語る、というよりもっとずっと強い感じ。口から発するその時に質量を感じるほどのコトバの圧倒的な存在感。思わずエルマコーラさんの横顔をじっと見つめてしまった。 その後、コピーをいただいて、人にも助けてもらいながら時間をかけてがんばって翻訳してみたところ、作者も驚く分析ぶりだった。私の線についてのコンセプトが言葉で整とんされている。構築されている。あのふわふわした作品がとてもハードエッジに感じる。こういうふうに、コンセプトを規定していく事がドイツ流という事なのか。人びとがみな強くコトバを必要としてるからこそこうしたオープニングでのスピーチが慣例となっているのだろう。 オープニングにはたくさんの人が来てくれた。2003年の浜松での交流展に関わった作家たち、その奥さん、浜名湖花博で来ていた植木屋さんたち、ガーデンデザイナー、ケルンに住む若い女性彫刻家、日本びいきの文化人風の紳士、そして、エルマコーラさんのように言葉を使ってでなく、もっと別のあり方で私と私の作品を向こうから照らし出してくれるSetsuko Fukushima とこのオープニングで運命的に出会うことになる。
by hisakoinui
| 2005-05-20 01:04
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