東京へ行ったりするのはどうかと思っていたのはやはり浮かれた気分の行動が出来ないようなしてはならないような思いからだったのだがいやそんなえんりょこそが彼女の望まぬ事であろう。ドイツ大使館は広尾にあってとちゅうにNATIONALというなまえのセレブスーパーがあり入ってみると大根350円のかたわらにズッキーニがならんでおりオリーブオイルだけでも20種類くらいの品揃えのところをみるとやはりここは大使館街だけあるなとかんしんしスイスチョコを買ってからドイツ大使館広報部長と言う立派な肩書きのVietzeさんにあってドイツでやった展覧会の報告の展覧会の企画についてほんのちょっとお話した残りの膨大な時間は洞爺湖G8のことや日本の教育のことだったがどんな日本語もすべて理解できるVietzeさんはすごいな。夜は友達にあって下北沢のジャズ喫茶マサコでふたりでバーボンを飲みJBLのスピーカーってそこにピアノがあるみたいに聴こえるねと言ってチーズも食べてなぜ私は聞いてやらなかったのだろうね生きてる間にしたい事あるなら手伝うよと言ってやれなかったんだよと甘えた懺悔をしたあとに池ノ上にもどりA.A.ミルン作石井桃子訳岩波少年文庫の『くまのプーさん』を読むと252ページまでいったところで出会った文章はこれ。
コブタとプーは夕方の金色に輝く光の中をかんがえにふけりながらいっしょに家のほうへむかって歩いていました。ふたりはながいことなんにもいいませんでした。
が、とうとうコブタがいいました。
『プー、きみ、朝おきたときね、まず第一にどんなことかんがえる?』
『けさのごはんはなににしよ?ってことだな。』とプーがいいました。
『コブタ、きみはどんなこと?』
『ぼくはね、きょうは、どんなすばらしいことがあるかな、ってことだよ。』
プーはかんがえぶかげにうなずきました。
『つまり、おんなじことだね。』と、プーはいいました。