急転直下、ひとつの高校の非常勤の仕事を辞めることにした。若い先生と一緒に美術教育の事を考えていこうと思っていた職場ではあったので寂しさは大きい。(SY先生にも会えなくなるし)でも、多くの持ち時間を希望する求職中の後輩のためになるということと、アーティストが非常勤のかけもちってのもかっこわるいか、、ということで決心。(もっと制作しなくちゃね)
18年間の定時制の仕事も終わったが、離任式や送別会へのお誘いもなくて(年によってちがうのですね)ちょっとすねてしまうが、よし、それなら旅に出よう!と青春18切符で東海道線に乗る。
行き先は神戸。このブログにずっと書いてきた友達が、22年間住んだ町、そして、わたしもしばしば訪れた町。あるときはひとりであるときは恋人とまたあるときはいま夫となったひとと訪れた街。
豊橋、大垣、米原と乗り継いで、途中踏切火災で70分も停車したりして、9時前にのったのに三ノ宮に着いたのは午後3時に近かったが、長旅という感じはない。窓から景色を眺めたり、居眠りしたり、本を読んだり。
車中でメアリー・ポピンズを再読。メアリー・ポピンズってこんなに面白かったっけとかなんとか感動しながら電車に乗っている。あ、旅だ。
三ノ宮から地下鉄で学園都市まで。彼女が卒業し、そして職場ともなった神戸市立外語大に向かう。19歳で初めて神戸の彼女を訪れた時、この大学はまだ六甲にあってこんなにきれいじゃなかったな、など。
生協で、神戸での彼女の友人岡崎さんに会う。
『えらい、おそかったな、もうきいへんかとおもたわ』
関西のことばはやわらかい。
外大生協書籍部は記憶していたよりもずっとこじんまりしていた。ここではたらいていたんだよね、と思う。
生協でチェ・ゲバラとガルシア・マルケスとカン・サンジュ(なぜか漢字変換できません)の本を買う。
岡崎さんの仕事が終わるのを待って、神戸の町へ出る。もう夕方になっている。(つづく)