大学の同級生O氏の個展に同級生たちとでかけました。
もう15年連続で同じ時期に同じ場所でやっているので、なんだかゴールデンウィークの恒例行事化しているのですが、さて、今年はどんな作品かなと、安心しながら楽しめる感があって、しかも、この時期帰省している同級生に会えたりもして、よいです。
O氏は、短い教員生活の後、ペンキ屋さんとか塾の先生とかいろいろやって、劇画を描いてモーニングに連載なんかしていたり、文章も上手くて、吉田知子さん(芥川賞の)にほめられたりしている、私などからすればすごく才能のある人なのですが、営業活動的なことをいっさいやらない人です。DMは手作りの30枚くらいみただし、パソコン、ケータイ、デジカメ、持ってないそうです。
紹介できるギャラリー少しはあるから、もう少し積極的に発表してみたらと言ってみた事もあるのですがこの毎年の地元の個展で十分なようです。
毎年一冊、あたらしい漫画(つげ義春的描写だが内容はもう少しシュール)が出来ていて(相当時間がかかるそうです)、それから新しい平面作品と文章が発表されています。
今年の平面作品は多く「棺」が描かれていて、「死」について考えてしまった1年なのだそうです。
それは悪魔払いではないの?と言おうと思いましたがやめときました。
梅干し食べる?と聞くので、一同うんというと、彼が作った梅干しが出て来ました。
おいしい!!と感動したら、みんなに袋に入れて持たせてくれました。
私の展覧会にもよく来てくれますが、自作の里芋や大根をいただきます。
彼の作品をいいなあと思ったときはそのように伝えて帰って来ますが、私の作品はあまり褒められたことがありません。あんまりよくないね、といわれたことさえあります。
以前はそれを気にしていたけれど、彼の好きな作家を知ってみると、私とは違うのでただの好みの違いだろうと思うこのごろです。
彼は趣味人なのかプロなのか、よくわからないのですが、プロというのはやりたくないこともやるのだろうから、プロではないのかもしれない。
作品はまちがいなく良いなあと思うので、もったいない(才能が)と思ったこともあるけれど、それもだれにとってのもったいなさなのかわかりません。